(前回までのあらすじ)
舞台はガバの木と海のある街。幼い私は77歳の肛門モロ感の親爺と一緒にこの街に住んでいた。街では古くから、島田氏の策謀によって命を落とした剣豪・我馬緩次郎の転生伝説が言い伝えられていた。ある朝、人気アニメ老人戦士セーラーむぅぅぅぅん(男泣き)をモロ感爺と見ていた私は、ついに転生した我馬の姿を目にする。
「入っちゃう入っちゃう入っちゃう・・・」
庭に現れた我馬はこう言いながら家に上がり込んできた。モロ感爺は相変わらずテレビに釘付けで、私の目の前で起きている一大事には一向に気がつかない。それもそのはずでアニメの方はまさに今がクライマックス。悪役たちを性技のヒーロー激ハメ爺ちゃんがガン掘りして懲らしめている。
モロ感爺「激ハメ爺ちゃん、”激”だね」
我馬はまるで家族のようにちゃぶ台のそばにどっかりと座っている。しかし彼はどこか不満げだった。
我馬「おなかへっち・・・」
モロ感爺「え?」
モロ感爺は聞きなれぬ声の方を振り返った。そこにはスーツ姿のでっぷり太った男がいる。
モロ感「ブルッちゃうよ・・・」
我馬「何かしゃぶらしてくださぁい?」
驚くモロ感爺に対してあくまでも食料を要求する我馬。よほど腹が減っているらしい。
モロ感「パパミルク?」
我馬「・・・?」
モロ感「こっから漏れてくるのしゃぶらないかね?」
テメェの汚ねぇ汁なんぞ客に出せる訳ねぇだろこの耄碌老人ヨォ!?とあと少しのところで口走るところだった。思えばこんな幼い頃から私はモロ感爺が嫌いだったのだ。自分の体内にモロ感爺と同じ血が流れているという吐き気の止まらない事実に何度恐れ慄いたことか。
我馬「太いシーチキンを、お腹に入れて、いっぱい気持ちして、気持ちよくしたい(切実な願望)」
我馬はパパミルクをしつこく勧めるモロ感爺を適当にあしらい太いシーチキンを求めた。そういえばどこかで我馬はシーチキンが好きだと聞いたことがあった。
モロ感「シーチキンでいいのかね?」
我馬「太いシーチキン(訂正)」
モロ感「太いシーチキン」
我馬「あいーん(了承)」
注文を聞いたモロ感爺は錆だらけの自転車を軋ませながら店へ出かけていった。
家に残された我馬と私の間には長い沈黙が訪れた。この街特有の夏の海風が時折吹いてきては軒先に吊るされた風鈴を揺らす。涼やかな音色の後には再び重苦しい静寂がやってくる。もう戻ってきても良さそうなものをモロ感爺は一体何をやっているんだろうか?
我馬を見るといつの間にかワイシャツをたくし上げ、でっぷりとした腹を解放させていた。いくらなんでも太すぎだろ・・・水でも溜まってるのかな?と思って眺めていると玄関の方が賑やかになった。どうやらモロ感爺が帰ってきたらしい。
モロ感爺は袋から缶詰を取り出した。それから得意げに我馬の前にそれを置く。しかし我馬の顔色はみるみるうちに変わっていった。
我馬「違うだろ?(相方の語録をパクる)」
モロ感「え?」
我馬「貴様゛!太いシーチキンくださぁい?」
モロ感「太いシーチキンを買ってきたのだがね」
我馬「お前が太いシーチキンだと思って買ったそれ、実はいなばのライトツナだからな。」
モロ感「ツナ缶とシーチキンは違うのかね?」
納得できないモロ感爺
我馬「シーチキンははごろもフーズの登録商標だ。つまり他メーカーのツナ缶はシーチキンとは呼べない・・・」
モロ感「しょうがないじゃんそんなん知らないもん」
あまりのガバガバぶりに黙り込む我馬に対してモロ感爺が口を開く。
モロ感「じゃあパパミルク飲むかね?」
我馬「おまんまん黙らせてくださぁい?(警告)」
何を思ったかモロ感爺は服を脱ぎ出す。そしてホラ飲めよ飲めよと言わんばかりに我馬に迫る。
我馬「もう我慢できない!完全・合体・合金(変身の合言葉)!」
あと少しでパパミルクを飲まされそうになった我馬は合言葉とともに戦闘態勢ダディーに大変身!
普段は真面目で優しい教師
しかし一旦闘争心を弄られると
戦乱ダディーに大変身
という噂に間違いはなかった。
モロ感爺「パパと戦う事になってもいいのかね?(謎の余裕)」
いなばのライトツナとシーチキンを間違えた挙げ句の果てにパパミルクをゴリ押ししたモロ感爺はついに我馬を戦乱ダディーにしてしまった。しかしモロ感爺も負けてはいない。早速相棒の激ハメ爺ちゃんを召喚する。
戦闘開始。
二人の老人を相手に我馬は奮戦した。しかし激ハメモロ感ペアはBBの数を武器に次々と攻撃を繰り出してくる。次第に防戦一方に立たされる我馬。そしてついにモロ感爺の攻撃によって唯一の弱点であるケツマンコを弄られてしまった。
「おTNTNくださぁい?」
淫乱ダディー堕ちしてしまい戦闘中にも関わらず太マラを要求する我馬。
モロ感爺「(勝利の喜びに)狂う^〜」
倒れた我馬を見て狂喜乱舞するモロ感爺を尻目に、激ハメ爺ちゃんは我馬のガバ穴を自慢の逸物でガン掘りする。「羅生門で死体食ってるババア」の異名を持つだけあって死体蹴りに抜かりはない。
我馬「これはどうにかなっちゃう・・・(HP低下)」
我馬の体力がみるみるうちに削られてゆく。どうやら激ハメ爺ちゃんは我馬に最後の一撃を加えようとしているらしい。危機一髪。
その時だった
???「オ゛゜ォ゜ォ゜↑ォ゜↓!! ォ゛゜オ゜^~↑↑ォ゜↓オ゜^~↑オ゜↓!!!」
どこからか物凄い咆哮が聞こえた。我馬、激ハメ、モロ感はピタリと動きを止めた。
???「よう沁みるわ・・・」
この声はもしや・・・!?
(つづく)