ぷもも園

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新宿日記2

続きだぜ

俺を窓際の椅子に座らせるやいなや、オッサンは兄ちゃんを連れてきてオレに見せる。入ってきたときには翳っていてよく見えなかった兄ちゃんの顔が、窓から射し込む午後の日差しにくっきりと浮かび上がった。その刹那、記憶が噴泉のように湧き上った。そうだ、こいつはあの夜、公園で出会った男だ。

「なぁお前さぁ、こいつの名前、わかるか?」
オレに訊ねるオッサンの声は凄味を帯びている。
まさよし…ですか」
「あ?聞こえねぇよ。もう一回言ってみろよ」
まさよしっス!」
あまりの迫力にたじろいだタクヤの声は微かに震えていた。
「そう、こいつはなぁまさよしってんだよ。こいつが中学ん時から調教してる俺の大切な奴隷なんだけどさぁ、」
ここまで言ったオッサンは俄に振り返り、タクヤに鋭い眼光を注いだ。
「お前なんでこいつの名前知ってんだ?」
オッサンは口元に微笑を浮かべていたが、目は微塵も笑いを帯びていなかった。

何故ウリとして呼ばれたのかをオレはたちどころに理解した。次にこの後どのような仕打ちを受けるかに思いを巡らせた。全身に鳥肌が立つような恐怖、それからあの時まさよしを散々に虐めたことに対する後悔。一瞬のうちに俺の胸の中にはめくるめく感情が渦巻いた。

「お前これからどうなるかわかってんだろうなぁ?」
「ウッスわかってます」
「お前が俺のまさよしにやったことをたっぷり仕返ししてやるからな。覚悟しとけよ。」

こうして地獄のような調教劇が幕を開けた。